外傷性脳損傷ラットモデルにおける水素吸入によるミクログリア活性化および神経炎症の抑制
Hydrogen inhalation inhibits microglia activation and neuroinflammation in a rat model of traumatic brain injury.
要約
外傷性脳損傷(TBI)後の神経保護における水素吸入(HI)の効果をラットモデルで検討した。TBI後初日に4%水素を吸入する介入が最も有効であることが示された。病理学的解析では、反応性アストロサイトーシスおよびミクログリア活性化の抑制が確認された。Nissl染色ではTBI後2時間における暗調ニューロン数の有意な減少、TBI後3日目の神経細胞消失の軽減が観察された。免疫組織化学染色ではCD16陽性細胞の減少とCD206陽性細胞の増加が認められ、多重サイトカインアッセイではIL-12、IFN-γ、GM-CSFの顕著な調節効果が確認された。
メカニズム
4%水素吸入がミクログリアの活性化を抑制し、CD16/CD206比の変化を介した極性転換とIL-12・IFN-γ・GM-CSFの産生抑制により神経炎症を軽減する。
書誌情報
- 著者
- Zhao Q, Xie F, Guo DZ, Ju FD, He J, Yao TT ほか
- ジャーナル
- Brain Res
- 発行年
- 2020 (2020-12-01)
- PMID
- 32814064
- DOI
- 10.1016/j.brainres.2020.147053
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投与経路に関する解説
水素は空気中で **約 4%(LFL・爆発下限)から約 75%(UFL・爆発上限)** までが燃焼可能な濃度範囲とされています。高濃度水素吸入器のうち 66% 出力はこの範囲内にあり、100% 純水素出力でも装置と外気の境界面で必ず 4–75% の濃度勾配層が生じます(UFL 75% パラドックス)。設計原則上は LFL 未満(古典値 4% 以下)が想定されますが、これは閉鎖系・予混合・静止条件での値であり、開放系・動的条件である吸入環境では実証値として **10%** が文献で報告されており、実務上はこちらを上限の目安とします。66% / 100% 出力機については消費者庁事故情報データバンクに事故事例が記録されており、これらの観点から推奨されません。
安全性注意
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