水素ガス吸入はザイモサン誘発全身性炎症モデルにおける生存率と臓器障害を改善する
Hydrogen gas improves survival rate and organ damage in zymosan-induced generalized inflammation model.
要約
敗血症・多臓器不全は重症患者の主要な死因である。本研究では、ザイモサン(ZY)腹腔内投与による全身性炎症マウスモデルを用い、2%水素ガス吸入(ZY投与後1時間および6時間から各60分間)の効果を検討した。その結果、14日生存率がZY群の10%から70%へと有意に改善された。また、ZY投与24時間後に認められた血清生化学指標(AST、ALT、BUN、クレアチニン)の上昇および肺・肝・腎の組織学的障害スコアの増加が、水素吸入により有意に抑制された。さらに、酸化産物の減少、抗酸化酵素活性の上昇、早期・後期炎症性サイトカインの低下が確認された。
メカニズム
水素ガスが選択的にヒドロキシルラジカル(•OH)を消去することで酸化ストレスを軽減し、抗酸化酵素活性を高め、炎症性サイトカイン産生を抑制することで多臓器障害を防御する。
書誌情報
- 著者
- Xie K, Yu Y, Zhang Z, Liu W, Pei Y, Xiong L ほか
- ジャーナル
- Shock
- 発行年
- 2010
- PMID
- 20351628
- DOI
- 10.1097/SHK.0b013e3181def9aa
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投与経路に関する解説
水素は空気中で **約 4%(LFL・爆発下限)から約 75%(UFL・爆発上限)** までが燃焼可能な濃度範囲とされています。高濃度水素吸入器のうち 66% 出力はこの範囲内にあり、100% 純水素出力でも装置と外気の境界面で必ず 4–75% の濃度勾配層が生じます(UFL 75% パラドックス)。設計原則上は LFL 未満(古典値 4% 以下)が想定されますが、これは閉鎖系・予混合・静止条件での値であり、開放系・動的条件である吸入環境では実証値として **10%** が文献で報告されており、実務上はこちらを上限の目安とします。66% / 100% 出力機については消費者庁事故情報データバンクに事故事例が記録されており、これらの観点から推奨されません。
安全性注意
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