吸入水素によるポストコンディショニングがラット網膜虚血再灌流傷害モデルにおける網膜神経節細胞の生存を促進する
Postconditioning with inhaled hydrogen promotes survival of retinal ganglion cells in a rat model of retinal ischemia/reperfusion injury.
要約
網膜虚血再灌流(I/R)傷害モデルラットに対し、虚血直後から67%水素・33%酸素混合ガスを1日1時間・1週間吸入させた。HE染色およびコレラ毒素β逆行性標識により、水素吸入群では対照I/R群と比較して網膜神経節細胞(RGC)密度が有意に高かった。フラッシュ視覚誘発電位および瞳孔光反射による視機能評価でも水素群が優れた結果を示した。さらに、4-HNE陽性細胞数の減少、IL-1βおよびTNF-αの過剰発現抑制が確認され、酸化ストレス・炎症・アポトーシス経路の抑制を介した神経保護効果が示唆された。
メカニズム
67%水素吸入が4-HNE産生を抑制し、IL-1βおよびTNF-αの過剰発現を低下させることで、酸化ストレス・炎症・アポトーシスの三経路を介してRGCを保護する。
書誌情報
- 著者
- Wang R, Wu J, Chen Z, Xia F, Sun Q, Liu L
- ジャーナル
- Brain Res
- 発行年
- 2016 (2016-02-01)
- PMID
- 26705611
- DOI
- 10.1016/j.brainres.2015.12.015
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投与経路に関する解説
水素は空気中で **約 4%(LFL・爆発下限)から約 75%(UFL・爆発上限)** までが燃焼可能な濃度範囲とされています。高濃度水素吸入器のうち 66% 出力はこの範囲内にあり、100% 純水素出力でも装置と外気の境界面で必ず 4–75% の濃度勾配層が生じます(UFL 75% パラドックス)。設計原則上は LFL 未満(古典値 4% 以下)が想定されますが、これは閉鎖系・予混合・静止条件での値であり、開放系・動的条件である吸入環境では実証値として **10%** が文献で報告されており、実務上はこちらを上限の目安とします。66% / 100% 出力機については消費者庁事故情報データバンクに事故事例が記録されており、これらの観点から推奨されません。
安全性注意
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