大規模肝切除術における分子状水素吸入による虚血再灌流肝障害の予防
Inhalation of molecular hydrogen prevents ischemia-reperfusion liver damage during major liver resection.
要約
本研究では、大規模肝切除術に伴う虚血再灌流障害に対する水素吸入の効果をブタモデルで検討した。12頭のブタを水素吸入群(6頭)と対照群(6頭)に分け、120分間の温虚血後に120分間の再灌流を実施した。組織学的評価(Suzukiスコア)では水素吸入群で有意な障害軽減が確認された。γ-グルタミルトランスフェラーゼ(GMT)においても有意差が認められ、血漿中の酸化的損傷マーカーも顕著な変動を示した。水素吸入が虚血再灌流に伴う酸化ストレスを軽減することが組織学的および生化学的に示された。
メカニズム
水素吸入により活性酸素種が消去され、虚血再灌流に伴う酸化ストレス・炎症・アポトーシスが抑制されることで肝組織障害が軽減されると考えられる。
書誌情報
- 著者
- Malý O, Zajak J, Hyšpler R, Turek Z, Astapenko D, Jun D ほか
- ジャーナル
- Ann Transl Med
- 発行年
- 2019
- PMID
- 32042790
- DOI
- 10.21037/atm.2019.11.43
- PMC
- PMC6989999
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投与経路に関する解説
水素は空気中で **約 4%(LFL・爆発下限)から約 75%(UFL・爆発上限)** までが燃焼可能な濃度範囲とされています。高濃度水素吸入器のうち 66% 出力はこの範囲内にあり、100% 純水素出力でも装置と外気の境界面で必ず 4–75% の濃度勾配層が生じます(UFL 75% パラドックス)。設計原則上は LFL 未満(古典値 4% 以下)が想定されますが、これは閉鎖系・予混合・静止条件での値であり、開放系・動的条件である吸入環境では実証値として **10%** が文献で報告されており、実務上はこちらを上限の目安とします。66% / 100% 出力機については消費者庁事故情報データバンクに事故事例が記録されており、これらの観点から推奨されません。
安全性注意
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